EA(自動売買)を運用する上で一番大事であるロット数。
ロット数はつまり資金管理になるわけですが、トレードが自動である以上自分でやるのはこのロット設定のみ。
つまり、ロット設設定は継続的に勝つことができるのか、それとも損失を出して退場になるのかが決まるほど重要なポイントになります。
ちなみに設定値ってなに?っていうひとは別記事にまとめているので参考にしてください。

理解してハイレバレッジにしているのなら良いのですが、知らずに大きなロット数で取引していると勝つまでに負ける可能性が出てしまうので、しっかりと理解しておきましょう!
というわけで、なつきも失敗した経験のあるEA運用で大変重要なロット数の設定方法についての考え方を解説していきます。
目次
EAを運用する際のロット数の決め方
レバレッジの基本的な考え方
XMではスタンダード口座でレバレッジ888倍、XM ZERO口座で500倍のレバレッジをかけることができます。日本のFX会社では最大25倍。
10万円の元手で考えると
- XM ⇒ 5000万円(500倍)~8880万円
- 日本国内 ⇒ 250万円
を上限としてトレードすることができます。
少ない資金で大きくトレードできるということは、短期間で元手に対して大金を稼ぐことができるということです。
しかし一方で、一瞬で元金の全てを失うというリスクもあります。
以前少しお話しましたが、投資で勝つために大事なことは資金管理とメンタルです。ありがたくも自動売買ということで、メンタルは機械に任せることができますが、資金はしっかりと自分で管理しなければなりません。
ロット数の計算方法

そうなると、まずロット数の計算が必要になります。
少し難しい計算かもしれませんが、XMから提供されている証拠金ツールを利用すればすぐできるので、計算できなくても正直問題ありません。
ただ、今回は勉強もかねてGBP/USDの取引を例に一度計算してみましょう。
必要証拠金 = 通貨数 ÷ レバレッジ × 現在価格
※通貨数は何Lot持つかということです。
《条件》
1Lot = 100,000通貨
1GBP = 1.28USD
1USD = 110円
レバレッジは最大の500倍
- 100,000 ÷ 500 × 1.28 = 256USD
- 256USD × 110円 = 28,160円
- 100,000 ÷ 100 × 1.28 = 1,280USD
- 1,280USD × 110円 = 140,800円
- 100,000 ÷ 25 × 1.28 = 5,120USD
- 5,120USD × 110円 = 563,200円
まとめると、10万通貨持つ場合に要する資金(必要証拠金)は
- レバレッジ500倍:28,160円
- レバレッジ100倍:140,800円
- レバレッジ25倍:563,200円
となります。
元金を100万円用意すると仮定して、EA導入する場合には100万円から先ほどの必要証拠金を割れば、保有できる最大ロット数がわかりますので、実際に当サイトでリアル口座にて運用している
例)1,000,000 ÷ 28,160円 = 35.511Lot
- レバレッジ500倍:35.5Lot
- レバレッジ100倍:7.1Lot
- レバレッジ25倍:1.77Lot
※今回はGBP/USDで計算していますので、各EAの対象通貨間での計算が必要になります。
Pips_miner_EAのロット設定の目安
大体の数値が出揃ったので次は、Pips_miner_EAの最大損失というところを見ていきましょう。

この数値は0.1Lot=1万通貨での損益になっています。(日本のFX会社では1Lot=1万通貨が多いですが、XM ZEROは1Lot=10万通貨です。)
レバレッジ500倍の場合、35Lot=350万通貨保有することができるわけですが、いくら勝率が高いEAとはいえ100%ではありません。
トレードを始めてすぐに最大損失を食らった場合「350万通貨 × -9,230円 = -3,230,500円」ということになるので、XMのロスカットラインである証拠金維持率20%を割り込んですぐに退場となります。
100倍の場合はどうでしょうか?
「7Lot = 70万通貨 × -9,230円 = -646,100円」
これでもやはり少し怖いですね。
25倍の場合だと、「1Lot = 10万通貨 × -9,230円 = -92,300円」となりますが、これは逆にリスクを取らなさすぎかなと考えられると思います。
最大損失というのはPips_Miner史上でも過去に数回しか起こっていないため、確率はかなり低いものの、EAを回し始めて運悪く2、3回連続で起きたとしても耐えれるロット数にするというのがはるかみの資金管理になります。
100万円の元金に対して少し攻めていきたい方は4.5Lot=45万通貨、リスクを抑えて運用したい方は3Lot=30万通貨ほどをおすすめします。
ちなみに、このPips_miner_EAというEAはデフォルトで最大3ポジションを持ちますので、4.5Lotで運用したい方はLot = 1.5とすれば3ポジション持った際に最大で4.5Lotになります。
運用資金に対する損失リスクの視点も重要
資金リスクに合わせてロット計算方法
フォワードテストの最大損失から設定ロットの目安を紹介しましたが、「口座の運用資金に対して、どのくらいの損失リスクで運用するのか」という視点でロット設定を考えることも重要です。
「運用通貨数(万通貨) = 証拠金金額 × 許容リスク(%)÷ 最大ストップロス(pips)÷ 取引通貨価格」
具体的にPips_minerを運用する場合でロット数を出してみます。
pips_minerのストップロスは80pipsで最大3ポジション持つので、240pipsとして計算します。
例)証拠金金額100万円、USD110円とします。
- 《50%のリスクで運用する場合》
100万円 × 50% ÷ 240pips ÷ 110円(USD)= 18.9万通貨(1.89Lot) - 《30%のリスクで運用する場合》
100万円 × 30% ÷ 240pips ÷ 110円(USD)= 11.3万通貨(1.13Lot) - 《10%のリスクで運用する場合》
100万円 × 10% ÷ 240pips ÷ 110円(USD)= 3.78万通貨(0.37Lot ※0.378は設定できないめ)
このようにEA販売サイトで提供されている最大ストップロスを活用して、資金に対してのリスク率から運用ロットを計算する方法も使えます。
フォワードテストから見込み収益を考える
また、フォワードテストから実際に年間でどれくらいの収益が見込めるかもわかります。ただし、チャートは生き物なので、あくまでも目安として判断してください。

フォワードテストのグラフからPips_miner_EAが年間で102,101円(0.1Lot運用)の収益を出しているので、設定ロットで換算すると見込み収益がわかります。
1Lotで運用する場合、年間で100万円近い収益を目指すことになります。
ロット数の決め方のまとめ
いかがでしたでしょうか?少し数字が多く難しかったかもしれませんが、投資をする上で資金管理やメンタルはとても重要です。
ただ、EA(自動売買)を運用する場合は、メンタルの部分は機械に任せることができますので、とにかく資金管理がより重要になります。
収益の増減に合わせてロット数を変えるのではなく、導入時にしっかりとEAの特徴と資金リスクを考えましょう。
面倒かもしれませんが、最初にしっかりと考えて運用を始めるだけで運用結果に雲泥の差が出るので、心に留めておいてくださいね。
他のEAでも資金リスクを考えたロット計算をしているので、知識を定着させたい人は併せてチェックしてみてください。


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